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「管理受託営業」は「プロパティ・マネジメントの業務体系」の9項目中で最も重要な項目だ、と私は考えています。
管理会社は物件の仕入れがなければ、仕事が始まらないからです。
その柱になるのが「企画」です。本書で最も力を入れた部分ですから相当大きなボリュームになるのですが、以下に簡略化して述べました。
詳細は「第2章 企画編」および「第5章 2 管理物件仕入れ(管理受託)の手法」をご覧ください。
(A) 新築企画
PMの視点での建築プロデュースにより、入居者に長期にわたって人気の出る物件を企画・提供することができます。
また、ランニングコストをなるべく押さえる設備・仕様提案も可能になります。PMの建築プロデュース能力を前面に出すことによって、管理受託営業を展開します。
1)エリアマーケティングを実施し、市場調査&企画提案書を提出
エリアマーケティングで上がってきた「市場と物件の分析」から、(I)問題点の発見、(II)問題点の改善提案、(III)改善提案に基づいた企画提案、という流れをつくります。
この「市場調査及び企画提案書」による提案を重視し、しっかりしたものを作成することが、PMが推進する営業手法の大きな特徴です。
2)差別化され、かつ普遍的な入居者ニーズに則った企画を立案・提案
その企画提案は、新たな差別化・付加価値ものでなければなりません。
エリアマーケティングにもとづいた地域特性と、普遍的な入居者ニーズに則った企画であることはもちろんです。
3)PM主導もしくは企画参画型の建築プロデュースを提案
現場を知り入居者ニーズを知ることのできるPMが賃貸物件の企画に携わり、建築をプロデュースすることが、オーナーにとって最善であると私は考えています。
それによって、建築会社にありがちな「建築会社の論理」での建築企画に陥ることを回避し、真に入居者の求める物件を実現することが可能になるからです。
PMが主導する建築プロデュースの力は、管理受託の最大の武器であるといえるでしょう。
自信をもって、PM主導もしくは企画参画型の建築プロデュースを提案します。
4)コンサルティング契約を締結
完成度の高い建築企画を作成し、建築プロデュースを成功に導くためには総合力が求められます。
PMに加えて、設計士、工事監督、インテリアコーディネーター、造園業者など、賃貸の現場をよく知る優秀なブレーンの参加が求められます。
しかし、それを主導するのはPMです。企画・設計・施工・監理など全体を総合的にマネジメントするコンサルティング契約を締結するのが、最も望ましい形です。
5)管理受託契約締結を条件とする
長期にわたる賃貸経営に責任をもつのがPMの特徴です。
したがって、竣工後に管理受託契約を締結することを条件とするべきだ、と考えます。
(B) リニューアル企画(中古)
1)NOIを改善するためのリニューアル企画の立案・提案
アパート・マンションの収益物件は新築だと極めて入居が決まりやすいものです。
それは、私が「新築魔力」「新築マジック」と呼んでいる現象です。
一方、いくらリニューアルしても中古は中古です。
したがって、本当に力のあるリニューアルをしないと、最初から決まらないことになってしまいます。
それだけに、プロパティ・マネージャーの腕が試される重要な仕事といえるでしょう。
確実にNOIを改善できるリニューアル企画を立案します。
2)物件の診断後、PMシステムと条件を提示
物件の診断を終えた後に、PMシステムと条件を提示します。
了解を得られれば企画に着手します。
(C) 管理替え
オーナーにとっての最大関心事はリーシング(入居者募集)ですから、空室対策がうまくできていないところに「管理替え」のニーズがあります。
また、空室に限らず既存の管理会社になんらかの不満があるオーナーが、営業の対象となるでしょう。
1)自主管理からの管理替え
「オーナー自主管理」「無償管理」から変更する場合は、管理料に見合うだけのメリットがあることを説得し、十分に納得していただくことが受託のポイントになります。
2)他社管理からの管理替え
「管理替え」は紹介でも発生します。既存オーナー、税理士・会計士・FP・不動産コンサルタント・金融機関などからの紹介が重要です。
いい仕事をしていれば、必ず紹介が発生するはずです。
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