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(A) 出納業務の種類
入出金を管理する出納業務は、時系列順に以下の3種類に分かれます。
(1)契約時
契約金の授受を行ないます。
契約金の内容は、以下の通りです。
・敷金・保証金、礼金(敷き引き)、賃料、保険金(共済会費)、その他
入金した保険料(共済会費)は送金します。
(2)入居期間中
(I)賃料、共益費等を徴収し、契約者・入居者ごとのマッチング作業を行ないます。
(II)滞納者への督促
口頭、通知、支払い督促申し立ての順で督促を強化し、最終的には賃料回収訴訟、明け渡し訴訟などの法的処理を行ないます。
(III)オーナーへの送金
管理システムの種類(集金代行、滞納保証、一括借り上げ、空室保証など)によって送金内容は異なります。
(IV)メンテナンス費の請求書類および支払い管理
(V)ベンダー(業者)および公共料金等への支払い(立て替え払いを含む)
(3)退去時
(I)原状回復費用の敷金内清算もしくは徴収
(II)敷金の返還(新規契約金との相殺、立て替え払いを含む)
(B) 集金業務
通常は翌月分の賃料などを、前月27日前後に集金します。
(1)集金の対象
日常的な集金の対象となるのは、以下の2種類です。
(I)固定費
毎月一定の、金額が決まっている費用のことです。たとえば、以下のようなものが固定費になります。
・賃料
・共益費
(II)変動費
毎月金額が変動する、水道料金などの公共料金等をさします。
(2)集金方法の種類
近年は集金の方法も多様化しています。主な集金方法には以下のようなものがありますが、固定費と変動費で違う集金方法をとる場合もあります。
・持参払い
・銀行振込
・口座引き落とし(口座振替)
・収納代行会社
・定額自動送金
・カード払い
・ネット払い
(C) 送金業務
通常は当月分の賃料などの固定費を、8日〜25日までの間に支払います。
送金の対象は、管理システムの種類によって変わってきます。
(1)管理システムの種類
管理システムには以下のような種類があります。
・集金代行
・滞納保証
・一括借り上げ
定額
定率
・空室保証
(2)送金の対象
「集金代行」の場合は、前述した固定費が送金の対象となります。
・賃料
・共益費
・駐車場料金
(3)支払い明細書の送付
送金と同時に、支払い明細書を送付します。
(D) 滞納督促
(1)滞納督促の基本
(I)滞納の発生とその予防法
・入居審査で滞納予防
・滞納処理は敏速に
・「法的処理ができる」と思わせる
・定期借家権が必須
(II)滞納への対応
・滞納発生から3日以内に、「未納のお知らせとお願い」を発送します。
・滞納発生から7日以内に、「未納賃料の督促通知」を送付します。同時に電話連絡することも効果的。
・滞納発生から10日以内に、電話にて支払い計画を聴取します。
・「支払い約定書」(図表)を郵送にて取得します。
※(図表)「支払い約定書」は、書籍「アパート・マンション経営企画運営マニュアル」でご覧いただけます
・滞納より10日を超えても連絡がない場合は、訪問して「支払い約定書」を取得します。
(III)滞納督促の方法
・郵送による督促(大量処理)
・電話による督促(個別処理)
・訪問による督促
(2)「賃料債権」のみの請求−支払い督促
入居者の態度が不誠実で「支払い約定書」を履行しない場合には、やむを得ず法的手続きに移行します。
法的手続きは大きく2つに分かれています。1つは「賃料債権の回収」のみの請求で、明け渡し請求はともないません。
もう1つは「明け渡し請求」を含めた賃料債権の請求です。
(3)「明け渡し請求」を含めた請求(a)−即決和解
「即決和解」という手続きは、すでに相手方とある程度の話し合いがついていて、わざわざ裁判までしなくてもよいという場合に適した手続きです。
たとえば「一度には支払えないので、滞納分を毎月5万円ずつ賃料にプラスして支払い、万一その支払いを怠ったときは契約を解除して物件を明け渡す」という内容で相手方と合意できる場合があります。このような場合に、簡易裁判所にその合意内容で「和解調書」を作成してもらうのが、この「即決和解」です。
(4)「明け渡し請求」を含めた請求(b)−契約解除手続き
建物賃貸借契約を解除して建物の明け渡しを求めるときは、まず契約解除通知を出すことからスタートします。
この契約解除通は通常、配達証明付の内容証明郵便で行います。
(5)「明け渡し請求」を含めた請求(c)−訴訟手続き
「訴訟手続き」の場合は、支払い督促などとは違って、裁判でこちら側の主張が認められれば賃料滞納の支払いと建物明け渡しの債務名義がとれ、動産に対する強制執行と建物明け渡しに対する強制執行が同時にできることになります。
訴訟の場合は、訴状を作成して、地方裁判所に滞納賃料の支払いと建物明け渡しの判決を求める裁判を起こします。
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