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リーシングでは「入居者募集」と「賃貸借契約」が2本柱となりますが、「入居者審査」も重要な項目です。
(A) 入居者募集
1)募集計画の立案
物件の評価にもとづいて、物件のあるエリアの市場賃料との比較によって賃料などの賃貸条件を決定し、募集計画を立案します。
その際のポイントは2点です。1つは「定期借家権の活用」であり、もう1点は「新たな付加価値のある貸し方」を模索することです。
定期借家権契約なら契約期間終了をもって退去してもらうことができますから、問題のある入居者がいつまでも出ていかないといった事態を避けられますし、優良な入居者には長期間入居し続けてもらうことも可能だからです。
また、新たな付加価値のある貸し方ができれば周辺の類似物件と差別化ができ、集客面で大きな力になることでしょう。プロパティ・マネージャーの腕の見せ所ともいえます。
2)仲介業者の選定とアプローチ
入居者募集の活動で一番大事なことは「オーナーの利益の最大化」を図ることです。そのためには、賃料をより「高く」、空室期間をより「短く」、そしてより「優良な」入居者と賃貸借契約を結ぶことが求められます。
その目的を達成するためには、仲介会社への積極的な営業が必要になります。よくありがちな過ちに、自社の仲介手数料の売上を上げたいがために、自社の直営店舗に来社されたテナントだけにしか、物件の紹介をしないという行為があります。
業者同士のネットワークに物件情報を流せば、高く、早く、優良なテナントを入居させられる可能性が高いのに、オーナー利益より自社の仲介手数料を優先して敢えて情報を流さないのですから、これは立派な利益相反行為で、絶対にあってはいけないことです。
3)募集図面の作成
現地を見てもらえば必ず気に入ってもらえるような良い物件でも、募集図面がいい加減で現地案内まで話が進まなければ、申し込みに至りません。下記の4点に留意して、物件に対し良い印象を持ってもらえるような募集図面を作成します。
(I)清潔な印象
(II)物件情報を簡潔に
(III)近隣の情報を収集しアピール
(IV)イラストを使い右脳に印象を残す
4)募集メディアへの配信
各募集メディアへ物件情報を配信します。情報の発信方法には、以下のようなさまざまな手法があります。
(a)賃貸情報誌
(b)インターネットへ登録
(c)「毎速」に掲載
(d)レインズへ登録
(e)仲介業者を訪問
(f)TEL営業と図面のFAX送付
(g)チラシ投げ込み
(h)新聞折込
(i)駅の掲示板広告
(j)物件に募集看板
(k)小冊子
(l)店頭看板
(B) 入居者審査
1)入居者審査の考え方
入居者審査とは、賃貸借契約を締結するにあたって、申込人が記載した入居者申込書の内容を一定の調査方法によって吟味し、契約締結の可否の判断・決裁を下す業務です。
その目的は以下の2点に集約されます。
・良質な入居者の選定
・もろもろのトラブルの未然防止
管理会社がどのようなスタンスで入居者審査を行うかで、仲介会社から見るその管理会社のカラーが決定されます。
たとえば、リスクを恐れるあまり審査を厳しくてばかりしていて融通がきかない、あるいは段取りが悪くて時間がかかりすぎる、などという審査では仲介会社も疎ましく思い、その管理会社の物件を避けるようになります。
逆に、いいかげんな審査を繰り返していると「あの会社は審査が甘く、どんな内容のテナントでも契約できる。」との評判がたち、業界用語でいう「内容の悪い」客が来社した場合に、優先的に申し込みをしてくるようになってしまいます。
ここらへんの案配、バランスのとり方が極めて重要で、PMの腕の見せ所といえるでしょう。
2)入居者審査の方法
入居者審査は、以下の手順で進めます。
(I)申込書のチェック
(II)与信・ブラックチェック
(III)電話確認
(IV)書類の提出
必要に応じて、以下のような書類を提出してもらい、審査します。
・身分証明書
・入社証明書(内定証明書)、入学証明書
・収入証明
・預金通帳(残高確認)、納税証明書
(法人契約の場合)
・会社概要、会社登記簿謄本、印鑑証明、決算書
(V)面談
3)申込書のチェック項目と対応
申込書に記載されている内容で、ある程度の審査は可能です。以下の項目に留意してチェックをします。
(I)ポイントはメールアドレス、携帯電話、勤務先のホームページ
(II)連帯保証人は両親または親戚がベター
(III)賃料が月収入の30%以内
(IV)勤続年数、年収
(V)勤務先の内容
(VI)未成年者
未成年者が入居する場合は、本人を契約者、親を連帯保証人として、連帯保証人引受承諾書に加えて、同意書を提出させます。
(VII)滞納保証会社
契約者や連帯保証人の内容が弱いと思ったら、滞納保証会社をつけることもあります。
(C) 賃貸借契約
入居者審査に問題がなければ、仲介業者に連絡をして審査承諾の旨を伝え、契約の準備に入ります。
1)契約の打ち合わせ
(I)「契約時必要書類」準備の確認
賃貸契約申込書に記載されている「契約時必要書類」を、申込者契約日にまでに用意しもらうよう確認します。
(II)賃料発生日の設定
申込者の入居希望日と調整のうえ、賃料発生日を設定します。申込時に事前に賃料発生日を決めていた場合は、予定日を基準に設定します。
(III)「契約のご案内(契約金精算書)」の作成・送付
賃料発生日が確定されたら、「契約のご案内(契約金内訳書)」を作成して仲介業者に送付(Fax)し、契約日を設定します。
2)契約書と必要書類、備品の準備
契約日が決定したら、賃貸借契約に必要な契約書などの書類と、入居者に貸与する鍵、備品などの準備をします。また「定期賃貸借契約」の場合にのみ、説明や書面の交付が必要とされるものがありますので、注意してください。
(I)定期賃貸借契約についての説明書(借地借家法第38条)
(II)重要事項説明書(35条書面)
(III)賃貸借契約書(37条書面)
(IV)定期賃貸借契約に関する委任状
(V)鍵
そのほかに準備しておいたほうがいい書類は、以下のようなものがあります。
・ごみの出し方に関する誓約書
・連絡先一覧および室内点検書
・入退去のしおり
・物件現地案内図
・駐輪場登録シール
・ペット飼育の規定(ペットを飼育する契約者のみ)
・備品(エアコンのリモコン、取扱説明書など)
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